お祝い事の際に贈り物と一緒に送る「祝い状」や、そのお返しとなる「お礼状」。
他にも、「お詫びの手紙」や「ビジネス関連での挨拶の手紙」などで頭語、結語を使った手紙を書く場面は多く存在します。
しかし、メールやLINEなどを利用する人々が増え、逆に手紙を書く機会が減ってきました。それが原因で手紙の基本である頭語、結語を知らない方は意外と多いです。
今日は、その手紙の基本である頭語と結語の種類を一覧でご紹介します!
頭語と結語とは
そもそも「頭語(とうご)」と「結語(けつご)」とは何でしょうか?
頭語は手紙の冒頭に書く挨拶で、いわば「こんにちは」といったような意味の言葉です。
逆に結語は手紙の最後(結び)に書く挨拶で、「さようなら」という意味の言葉になります。
これら2つは必ずセットで使用します。また一般的には、頭語の後には「時候の挨拶」がつきます。時候の挨拶に関しては以下の記事を参考にしてください!
「頭語」と「結語」一覧表
シーン | 頭語 | 結語 |
一般的な手紙 | ・拝啓(はいけい) ・拝呈(はいてい) ・啓上(けいじょう) |
・敬具(けいぐ) ・敬白(けいはく) ・拝具(はいぐ) ・かしこ |
丁寧な手紙 | ・謹啓(きんけい) ・恭啓(きょうけい) ・粛啓(しゅくけい) ・謹呈(きんてい) |
・謹言(きんげん) ・敬具(けいぐ) ・謹白(きんぱく) ・敬白(けいはく) ・かしこ |
返信の手紙 | ・拝復(はいふく) ・復啓(ふくけい) ・謹復(きんふく) |
・敬具(けいぐ) ・敬白(けいはく) ・拝具(はいぐ) ・かしこ |
再信の手紙 | ・再啓(さいけい) ・再呈(さいてい) |
・敬具(けいぐ) ・敬白(けいはく) ・かしこ |
前文省略の手紙 | ・前略(ぜんりゃく) ・冠省(かんしょう) ・略啓(りゃくけい) |
・草々(そうそう) ・早々(そうそう) ・不一(ふいつ) ・かしこ |
急ぎの手紙 | ・急啓(きゅうけい) ・急呈(きゅうてい) ・急白(きゅうびゃく) |
・草々(そうそう) ・不一(ふいつ) ・不備(ふび) ・かしこ |
初めての方への手紙 | ・拝啓(はいけい) ・拝呈(はいてい) |
・拝具(はいぐ) ・敬白(けいはく) ・かしこ |
正しい組み合わせ
ここまでざっと、「頭語」と「結語」を一覧表にてご紹介しました。
しかし、これだけあると使い分けするのも難しく悩む方も多いはず。
まず正しい組み合わせですが、組み合わせは表の太文字同士の頭語と結語を使うのが一般的です。太字以外の頭語と結語はどれを組み合わせても良いとされています。
それぞれの意味合い
種類や組み合わせが分かったところで、次はそれぞれの意味合いについて解説します。
頭語
頭語の種類 | 意味 |
・拝啓 ・拝呈 ・啓上 |
謹んで申し上げます。 |
・謹啓 ・恭啓 ・粛啓 ・謹呈 |
謹んで申し上げます。 (拝啓、拝呈、啓上より尊敬の気持ちが大きい) |
・拝復 ・復啓 ・謹復 |
(返信)・謹んでお返事申し上げます。 ・答えて申し上げます |
・急啓 ・急呈 ・急白 |
取り急ぎ申し上げます。(急ぎの用件) |
・前略 ・冠省 ・略啓 |
時候の挨拶を省かせていただきます。 |
結語
結語の種類 | 意味 |
・敬具 ・敬白 ・拝具 ・かしこ |
謹んで申し上げました。 |
・謹言 ・敬具 ・謹白 ・敬白 ・かしこ |
謹んで申し上げました。 (拝啓、拝呈、啓上より尊敬の気持ちが大きい) |
・敬具 ・敬白 ・拝具 ・かしこ |
(返信)謹んでお返事差し上げました。 |
・草々 ・不一 ・不備 ・かしこ |
急ぎ走り書きをしてしまい申し訳ありません。 |
・草々 ・早々 ・不一 ・かしこ |
・急ぎ走り書きをしてしまい申し訳ありません。 ・気持ちを十分に伝えれていません。 |
正しい使い方
最後に正しい使い方についてご紹介します。
頭語
手紙やハガキの冒頭(書き出しの一行目の一番上)に書きます。
この時、一文字下げる必要はありません。
結語
手紙やハガキの最後(文章から1.2行下げて)に書きます。
スペースが足りない場合は、行の一番下に書きます
正しい知識を身につけよう!
今日はお礼状などを書くときに役立つ、手紙の基本「頭語」と「結語」について解説しました!
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